遺言書の確認

1 遺言書の確認

遺言書がある場合は,相続人全員が合意し,遺言とは異なる分け方をしない限り,相続人間で遺言どおりに相続財産が分けられることになります。

相続人が遺言書に気づかずに,遺産分割をしてしまうと,遺言書が見つかってから,遺産分割をやり直さなければならなくなることもあります。

ですから,相続が始まったときは,相続人は,遺言書が残されているかどうかを確認する必要があります。
遺言者としても,相続開始後に,相続人が確実に遺言書を発見できるよう,手だてを講じておくべきです。

2 公正証書遺言の場合

公正証書遺言の原本は,公証役場で20年間保管されます。
また,公証役場には,遺言検索システムが設けられ,公正証書遺言についての情報が登録されています。

相続が開始したときには,相続人は,全国の公証役場で,公正証書遺言の有無や保管場所等を確認できます。

検索の結果,公正証書遺言が保管されていることが判明した場合には,相続人は,遺言書の原本が保管されている公証役場で,遺言書の謄本の交付請求をし,遺言内容を確認できます。

ですから,公正証書遺言の場合は,相続人に公正証書遺言の存在さえ伝えておけば,相続人は,相続開始後に,容易に,遺言書を確認できるのです。

3 自筆証書遺言の場合

現行制度では,自筆証書遺言を公証役場で保管してもらえませんし,遺言検索システムに登録してもらうこともできません。 

ですから,自筆証書遺言の場合,遺言書の保管は,遺言者に委ねられています。

一般には,自宅で大切に保管していることが多いようですが,相続人の1人や知人,弁護士・司法書士等の相続に関係する専門家に預けることもあります。 貸金庫に保管されていることもあります。

いずれにせよ,相続人に相続開始後に遺言書を発見してもらえるよう,あらかじめ,相続人に対し,遺言書の所在場所等を伝えておくべきでしょう。

4 相続人が遺言書を発見した場合

相続が始まり,遺言書を発見した場合は,すぐに他の相続人にも,遺言書が見つかったことを伝えましょう。

相続人が遺言書を破棄・隠匿すると,当該相続人は,相続の資格を失い,相続財産を承継できなくなります(相続欠格)ので,注意が必要です。

また,封印のある遺言書の場合は,相続人であるからと言って,勝手に開封してはいけません。
この場合には,相続人は,家庭裁判所で開封の手続きを行う必要があります。

さらに,相続人が公正証書遺言以外の遺言書を発見した場合には,相続人は,遅滞なく,家庭裁判所で検認の手続きを行う必要があります。

これらの手続きを怠った場合は,当該相続人は,5万円以下の過料に処せられる可能性がありますので,注意が必要です。

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